医水民の日常

横浜市立大学医学部水泳部のブログです。

Limelight

医学科6年 荒木雄至、趣味はフットボール観戦です。

今夏の移籍市場も、プレミアリーグを中心に大型移籍で大いに沸いています。
セリエAを5連覇中のユベントスに所属するポール・ポグバマンチェスター・ユナイテッドへの史上最高額での移籍が取り沙汰される一方で、来る9月に40歳となる“ローマの王子”ことフランチェスコ・トッティは、ASローマでの25年目の、プレーヤーとしては最後となるシーズンを迎えようとしています。
そして“八景の王子”ことこの僕も、横市医水での最後のシーズンを迎え、25年の水泳人生にピリオドを打とうとしています。


人として大変未熟だった僕を苦心して育ててくださった先輩方には本当に感謝しています。
その背中を追ってここまで泳ぎ続けてきましたが、少しは成長した姿をお見せできているでしょうか。
可愛い後輩達にも恵まれ、時折粗雑な扱いを受けることもありますが、基本的にダル絡みしかしない僕とも仲良くしてくれて本当に感謝しています。
後輩達の姿勢や言動から学ぶことも多く、日々たくさんの刺激を受けています。
そして、尊敬できる同輩達にも出会うことができました。
片想いかもしれませんが、一生ものの関係になるのではないかと密かに思っていたりします。
皆さんの存在あってこその6年間だったと思います。ただただ、感謝の一言に尽きます。


最後の東医体は、3つのリレーと1バタに出場します。
4混継も2継も、向こう数十年は破られることのないだろう十傑一位記録を引っ提げて、横市医水を代表して闘ってきます。
重圧は各々感じているだろうけど、エネルギーの源は自分の身体の中だけにあるのではないということ、それを忘れずに。
1バタは今年も息を呑む展開になってしまうかもしれませんが、僕の最後のバタフライ、瞬きせずに見ていてください。
8継は本当の本当に最後のレース。
脈々と受け継がれてきた想いを次に繋げられるよう、全力で泳ぎ切ります。
泳ぎ終えた後の景色はどう見えるのか、楽しみです。
辛い練習を支え合って乗り越えてきた皆さんなら理解していると思いますが、水泳はチーム競技です。
情熱を伝播させ、横市医水という1つのチームとして、東医体・看護大会を闘い抜きましょう。


最後にタイトルを回収しておきます。
喜劇王チャールズ・チャップリンの名作「Limelight」をご存知でしょうか?
ライムライトとは、電球が発明される以前に使われていた舞台照明のことで、スポットライトに照らされるという意から「名声」の代名詞としても用いられるそうです。
この作品は、
“All it needs is courage, imagination and a little dough.”
という台詞で有名ですが、他にも胸に響く台詞がたくさん登場します。
映画の内容や場面等の詳細は省きますが、
“Time is the great author.
It always writes the perfect ending.”
という深い哀しみや運命愛が感じられる何とも美しい台詞が僕のお気に入りです。
水泳人生の結末がどう描かれるのか、今からそわそわして気になるところではありますが、この1年間、延いてはこの6年間、真摯に水泳に打ち込んできたつもりです。


残り数回の練習と数回のレースを終えれば、絵になる我々も遂に舞台を降ります。
ラストシーンは、ライムライトに照らされた、仕事を成した6年生の表情をお見せしたいですね。




〜6年生リレー、続く〜