医水民の日常

横浜市立大学医学部水泳部のブログです。

我是日本人.

大家好!名字がミカンという意味の一年です。海外の人に自己紹介するときによく使います(意外とうけるんです、特に中国系)。


前主将の記事が素晴らしすぎて、なかなか記事が書けませんでした。決して書くのを忘れていたわけでも怠っていたわけでもありません。大事なことなのでもう一度言いますが、決して忘れたのでもサボったわけでもありません(・∀・)


早いもので僕が横浜市大に入学してから半年が経ってしまいました。いや〜本当に早い。このままぼんやりしてるとあっという間に一年が終わってしまいそうです。この半年間で自分は何かできたか?上手く言えませんが、得るものは多かったです。いかに自分が何も知らないか、無知であるかを実感しました。必要最低限の知識がなければ、スタートラインに立つことさえできません。八景にいられる間にやるべきことがまだまだ沢山あるので、足掻いてみようと思います。


東医体、看護大会が終わって部活からしばらく離れていました。言うなれば、第一章が終わり、第二章が開始したみたいな感じですかね。市大のとあるプログラムに参加したり、福祉施設実習、無謀にも学会に参加したり、国際学会のバイト、オープンキャンパスの手伝いetc...なんだかんだいって充実してました。


あとは書くのが面倒くさいので中略すると、何を思ったか後期に中国語をとったのでなかなかにtightな時間割になって、しかも中国語が難しくて苦労してるって感じです。物理の授業も毎回死にかけてます。


以上、少し今までを振り返ってみました。



ここからは僕の関心事について書きます。以下の内容は僕が勝手にまとめたものなので間違ってても許してください。僕の私見も入ってますがそこも流してください。



この半年、何故かウイルスに興味をもった僕はいろいろと調べていくうちに感染症にも興味が出てきました。宿主と病原体の攻防にロマンを感じますね。あんな小さなミクロの生物がヒトのような大きな存在を時には倒してしまうなんて!幻に終わった「感染症の教科書を閉じる日」ですが、はたしてこれから先どうなっていくのでしょうか???


そんなこんなで、今年の五月頃に一人の先生から教えてもらったウイルスに僕はずっと注目してきました。SFTS virusです。最近、マダニに咬まれて死亡するというニュースが騒がれていますが、その原因であり、マダニによって媒介されているのがこのSFTS virusです。重症熱性血小板減少症候群ウイルス(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome virus)というなんとも長い名前です。


SFTSウイルスは2011年に中国で発見された新種のブニヤウイルスなんですが、なんと2012年の秋に日本でもこのSFTSと診断された患者が出ました。その後も西日本に集中して被害が出たので、当初は中国からの輸入感染症かと思われたのですが、患者に海外渡航歴がないことや、日本株SFTSの遺伝子配列が中国株のものと微妙に異なっているので、これは日本固有のSFTSだということが分かりました。


つまり、はるか昔からSFTSウイルスは日本に存在していて、今までに多くの人がマダニに咬まれて感染してきて時には亡くなることもあったのでしょう。ですがSFTSウイルスの存在が知られていなかったので見落とされていたのです。そう、私たちはSFTSとともに生活していかなければいけませんし(逃れられない)、というか今までずっと知らずに暮らしてきたわけです。


メディアは不安を煽るような報道をしますが、過度に恐れる必要はないはずです(だって今まで知らずに暮らしてきて平気だった)。よく言われていますが、「適切に恐れる」ことが重要なのだと思います。さてさて、ここで一つ考えてみたいのですが、SFTSの存在を知ったことは私たちにとって幸せなことだったのでしょうか?きっとこれからも今は知られていない病気が見つかることと思います。知らなければ心配する必要もなかったのに???


人類がウイルスの存在を知ったのはせいぜい百数十年前ですし、見えるようになったのは電子顕微鏡ができてからです。でもその前からウイルスはずっと傍にいました。人類の生活様式の変化によってウイルスにも今までになかったことが起き始めたり...


話が脱線しかけましたが、ここで一つ謎が残ります。なぜSFTSの被害は西日本に集中しているのでしょうか?マダニもウイルスも全国に分布しているらしいです。ただ、西日本の方がウイルス量が多いのだとか...そして、同じくマダニが媒介する細菌性の日本紅斑熱もどちらかというと西日本での発生が多いとか...何か関連があるのかもしれません。今後の研究に注目です。


以上、受け売りと僕の妄想でした。


水泳にまったく触れていないことに気づきましたが、そこには触れないであげてください。

次は、僕的に医水で最もmysteriousなあの方にお願いしようと思います。

これにて失礼します、再见〜(´・ω・`)ノシ